歯石が溜まるとどうなる?予防法と合わせて歯医者が徹底解説!
こんにちは。
浅賀歯科医院・院長の勝です。
皆さん歯石というのはよく耳にすると思います。
歯石が溜まるとどうなるのかは知っていますか?
実は歯石が溜まると口腔内だけでなく、体全体に悪影響を及ぼしてしまうのです。
実際にどのような悪影響があるのか、歯石の予防方法や治療方法などを徹底的に解説していきます。
では早速行ってみましょう。
【目次】
●歯石とは
●歯石が溜まるとどうなるのか
●歯石の予防法
●Q.市販の金属器具を使って自分で歯石をとっても良い?
・A.取ってはいけない
●まとめ
歯石とは
歯石とはその名の通り歯の表面に付着している石のような塊のことです。 写真1のように歯についている黄色いものを歯石と言います。
写真1
これは歯に溜まった歯垢が変化したもので、歯垢とは全く違うものです。
食後、歯に付着した歯垢が取り除かれずに放置されると、唾液に含まれるカルシウムやリン酸塩を取り込み、段々と硬くなっていきます。
そうすると柔らかかったはずの汚れが硬い歯石へと変化していきます。
一度歯垢が歯石になってしまうと、歯ブラシで取り除くことはできません。
写真1のように専用の器具が必要となります。
歯石が溜まるとどうなるのか
次に歯石が溜まるとどうなるのかについて解説します。 歯石はとてもざらざらしていて、一度歯の表面に出てしまうと、歯垢がどんどんつきやすくなってしまいます。 その歯垢がまた取り除かれずに歯石へと変化していきます。 結果歯石はどんどん大きくなってしまいます。 また歯石につきやすい歯垢には無数の細菌が存在しています。 それらが毒素を発生させ、虫歯や歯周病、口臭の原因になります。
また、歯石が引き起こすのは口の中のトラブルだけではありません。
歯石に含まれる細菌は糖尿病や心臓病、脳梗塞、慢性腎疾患、肺炎、骨粗鬆症、癌、早産など体全体に悪影響を及ぼします。
口や全身の健康のためにも歯石ができないように予防し、また、できた際には歯医者で速やかに除去することが必要となります。
先ほども言いましたが、歯石が歯垢に変化すると歯ブラシでは絶対に除去できません。
歯石の予防法
最後に皆さんが知りたがっている歯石の予防法についてお話しします。 歯石を予防するのは簡単です。 お口の中に歯垢さえなければ歯石は絶対にできません。 「そんなの当たり前だ」 「そんなこと知りたいんじゃない」 そりゃそうですよね。 ですがこれがすごく重要な考え方なんです。 歯垢は歯磨きをして一通り取り除いたとしても、4時間から12時間で再び形成されます。 つまり歯磨きは最低でも1日2回しっかりできていれば大丈夫です。 特に下の前歯の下側や上の奥歯の外側など、歯磨きがしにくい場所は歯垢が溜まりやすいです。またそこから唾液が出るので歯垢のできやすい場所となります。
この2箇所は特に入念に磨いてください。
歯磨き粉は歯医者で売っている歯周病治療に特化した「SP-Tジェル」を、歯ブラシはルシェロの「P-20M」がおすすめです。(写真2)
また歯ブラシだけではお口の中全体の汚れの約60%しか落とすことができません。
歯ブラシによる歯磨きだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシなどを併用して口腔ケアをすると最強です。

写真2
出典元:ライオン歯科材株式会社
出典元:株式会社ジーシー
歯垢を取り除きやすくなるので、歯石予防につながる殺菌作用のあるマウスウォッシュを併用するのも良いと思います。
僕はSP-Tジェルと同じように歯医者で売っている「SP-T(メディカルガーグル)」でぶくぶくうがいしてから、フロスをして歯ブラシをしています。(写真3)

写真3
出典元:ライオン歯科材株式会社
この順番が大切です。
ぶくぶくうがいをして、歯垢を取り除きやすくして、フロスで歯と歯の間の歯垢を取り除いて、最後に全体を磨いてフィニッシュです。
歯石は一度できてしまうと日常的な歯磨きで落とすことはできません。
Q.市販の金属器具を使って自分で歯石をとっても良い?
A.取ってはいけません
歯石を取り除くために金属製の器具が市販されていますが、それらを使って自分で歯石を取り除こうとしてしまうと、歯茎を傷つけてしまう危険性があります。 歯石ができてしまったら、自分でなんとかしようとするのではなく、必ず歯医者さんで取ってもらってください。歯周病や虫歯を予防するためにも大体3ヶ月に1度の歯石取り、メンテナンスをお勧めします。
さっきの動画くらい、歯石が溜まっていると口臭も強いですし、歯周病も進行してしまっています。
歯周病は痛みなく進行して、痛くなった時にできる治療は抜歯だけのことが多いです。
そうなる前に是非歯医者さんに行ってください。
まとめ
今回は歯石が溜まるとどうなるのかについてのお話をしました。 歯石は歯垢が溜まって変化したもので、虫歯や歯周病、口臭の原因となります。 それだけではなく、歯石に含まれる細菌は糖尿病や心臓病、脳梗塞、慢性腎疾患、肺炎、骨粗鬆症、癌、早産など体全体に悪影響を及ぼします。 歯石ができてしまうと自分で取ることはできません。 歯石ができないように、マウスウォッシュ・フロス・歯ブラシを正しく使用するようにしましょう。 歯石が溜まるとどうなるのか、また歯石の予防法や治療法もよく理解できたかと思います。 もし歯石ができてしまった際は歯医者さんで取ってもらうようにしてくださいね。浅賀歯科医院は各専門医が在籍する、国内最大規模の歯科医院です。
ではまた次の記事でお会いしましょう!
さよなら。