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2024年2月 9日


んにちは
浅賀歯科医院・院長の勝です。
今回はセラミック矯正を考えている人に向けて記事を作成しました。 結論から言うと「セラミック矯正は絶対にするな!」です。 セラミック矯正は美しい口元を目指すためにやると思います。 ですが「やらなきゃ良かった」「後悔している」といった声を僕はたくさん聞いています。 皆さんがやらなきゃ良かったと後悔しないよう、セラミック矯正をせずに美しい口元を作る方法、具体的なアクションプランについてお話しします。 では早速いってみましょう。

【目次】 ●セラミック矯正とは ●セラミック矯正のメリット ●セラミック矯正のデメリット ・①健康な歯を削る ・②神経を抜く場合がある ・③問題が起きた時に全ての被せ物を除去する場合がある ・④歯の根っこが割れて抜歯の可能性がある ●セラミック矯正を行っている歯科医師へ ●美しい口元にするには ●まとめ



セラミック矯正とは

まずセラミック矯正とは、前歯の歯並びがガタついている人・気になる人に、健康な歯を削ったり、著しく歯列のアーチからはみ出ている場合には歯を抜いて削った歯にセラミックスを入れることで歯並びを整えるものです。(写真1)
ceramic-attention2.png
写真1
某有名歯科が使い始めた言葉で医学用語として存在しません。 当然治療結果の長期的なエビデンスは存在しません。 エビデンスとは医学的な根拠になる科学的な研究結果のことです。 セラミック矯正というように矯正という言葉を使っていますが、これは
矯正治療には含まれません
日本矯正歯科協会では 「被せ物や差し歯を使って治療するものを矯正とは呼びません」 と断言しています。

セラミック矯正のメリット

セラミック矯正のメリットは「
期間が短い」ということです。
歯並びを改善する矯正治療は歯並びの状態によりますが、半年から長くて3年近くかかることもあります。 そのため、矯正装置をつけられない芸能関係の人などが手っ取り早く早く歯並びを改善する方法として行われているものです。 短期間で見た目は改善されますが、全体的なお口の中の治療計画の中で治療されていないため、数年後に大掛かりな再治療が必要になる可能性が高いです。
実際にやらなきゃ良かったと後悔している人を僕はたくさん見てきました。

セラミック矯正のデメリット

セラミック矯正のデメリットには4つあります。 ①健康な歯を削る神経を抜く場合がある問題が起きた時に全ての被せ物を除去する場合がある歯の根っこが割れて抜歯の可能性がある ではそれぞれを解説します。

①健康な歯を削る

セラミック矯正のデメリット1つ目は「
健康な歯を削る」ということです。
歯の表面はエナメル質という硬い組織に覆われています。 これが少なくなればなるほど歯の寿命は短くなると言われています。
また、被せ物をした歯は必ず被せたところから虫歯になります。 当然銀歯などと比較すると虫歯にはなりにくいですが、修復物の使用年数による疫学調査によると、被せ物の寿命は平均すると5年から10年でなんらかの問題が起きると言われています。
厳密にいうとこの研究にはセラミックスは入っていないのですが、被せ物という観点からするとほぼ同じ結果が出ると考えて良いと思います。 セラミック矯正を考える人は若い人が比較的多いかと思います。 自分の歯は一度削ってしまうと二度と戻ってきません。 後悔しないためにも、自分の大切な歯の5年後・10年後を考えてください。

②神経を抜く場合がある

セラミック矯正のデメリット2つ目は「
神経を抜く場合がある」ということです。
歯の中には神経があります。 歯を削ることで神経に炎症が生じてしまったり、神経を抜かなくてはいけなくなってしまったりします。 また本来の歯が生えている向きをセラミックスによって変える場合、必然的に神経を取らないといけなくなってしまいます。 神経がある歯と神経がない歯の予後を比較したコホート研究によると、神経のない歯の喪失リスクは前歯で1.8倍、奥歯では7.4倍という恐ろしい研究結果があります。

研究結果からも分かるように、神経を抜くことは歯の寿命を著しく減らすことになります
後で後悔してしまう原因になりますので、注意しましょう。

③問題が起きた時に全ての被せ物を除去する場合がある

セラミック矯正のデメリット3つ目は「
問題が起きた時に全ての被せ物を除去する場合がある」ということです。 セラミック矯正はほぼ全ての症例で連結、もしくはブリッジを行うようになります 1つ1つの被せ物が独立していないので、治療した歯の中のどれか1つに問題が起きれば、全ての歯を共倒れのように外さなくてはいけません。 被せ物は壊しても外すことになりますので、また歯が削られてしまい、どんどん歯が弱まってしまいます

④歯の根っこが割れて抜歯する可能性がある

セラミック矯正のデメリット4つ目は「
歯の根っこが割れて抜歯の可能性がある」ということです。 先ほどもお話ししたように、歯は削られたり神経を抜いたりすると歯の強度は著しく弱くなってしまいます。 セラミックスも歯の本来の噛み合わせの位置で噛めていないので、歯に不適切な負荷がかかり続け、結果として歯の根っこが割れることが多いです。(写真2)

ceramic-attention1.png

歯の根っこが割れてしまった場合、残念ながら抜歯しなければなりません。
歯を抜いた後は再度セラミックスブリッジで治療するか、インプラント治療を行うことになります。 つまり、さらに治療費がかかってしまうということになります。 デメリットは他にももっとたくさんありますが、難しい話になるので今回は4つに絞りました。 結論としてはセラミック矯正は早く見た目を改善できますが、様々なトラブルが起きやすく、良好な結果を最初は得られても長くは持たないということです。 ただ、すぐに変化を実感できるので、安易に選んでしまう人が多いでしょう。 あなたがやらなきゃ良かったと後悔しないようにお伝えしますが、自分の大切な歯を削って傷つけるのはやめてください

セラミック矯正を行っている歯科医師へ

また、セラミック矯正を行っている歯科医師の方、病気でない歯を削るのは医療行為ではありません。
将来問題が起きることは歯科医師であればご存知でしょう。 「患者さんが希望したから」というのは辞める方が良いと思います。 あなたは自分の大切な人にその治療を行うことができますか? 本当に良い治療を歯科医師として行って欲しいです。 この話をすると今セラミック矯正を行っている歯科医師から反感を買うこともあるでしょう。 しかし、より良い歯科医療の実現のためにこの話は大切だと思ってお話させていただきました。

美しい口元にするためには

最後にセラミック矯正をせずに美しい口元にするにはどうしたらよいのか、具体的なアクションプランをお伝えします。 答えは「
マウスピース矯正」です。
当院ではインビザラインというものをメインに使っています。
インビザラインは今世界中で何百人の人が行っている治療法です。 今までの矯正治療とは異なり、マウスピースを装着するだけで以前のような銀色の装置は装着しません。 そのため、治療中も周りの人から気づかれることはないでしょう。 インビザラインは「歯の全周を削らず」「被せ物を入れず」「神経を抜かず」、歯が持つ本来の寿命をまっとうできます。 結果として美しい口元も実現可能です。 治療期間は状態にもよりますが、半年から2年くらいはかかるでしょう。
長いと思いましたか? 確かにセラミック矯正より遥かに時間がかかります。 しかしそれはあなたの長い人生のほんの一時です。
セラミック矯正は5〜10年後に必ず後悔します。 失った健康な歯は二度と帰ってきません。

将来後悔しないためにも、セラミック矯正を検討されている方はよく考え直しましょう。

まとめ

今回はセラミック矯正を行った患者さんの「やらなきゃ良かった」「後悔している」といった悲痛の叫びを何度も聞いたので、同じような人を増やしたくない思いでこの記事を作成しました。 セラミック矯正は短期間で歯並びを整えられますが、
健康な歯を削る神経を抜く場合がある問題が起きた時に全ての被せ物を除去する場合がある歯の根っこが割れて抜歯の可能性がある このようなデメリットがあります。 失った歯は二度と戻ってこないので、セラミック矯正は絶対にやめてください。 やらなきゃ良かったと後悔しないよう、美しい口元を目指したいのなら是非マウスピース矯正を選択してくださいね。


浅賀歯科医院は各専門医が在籍する、国内最大規模の歯科医院です。
僕もインプラント専門医、歯周病の認定医の資格を持っています。 何か心配な点などありましたら、Instagramダイレクトメールでご相談お待ちしております。
ではまた次の記事でお会いしましょう! さよなら。


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画像引用元:審美歯科ネット様

2024年2月 6日


んにちは
浅賀歯科医院・院長の勝です。
今回は歯医者さんに嫌われる患者さん3選をお話しします。 「何言っているの?」 「歯医者さんなんだから、患者の言うことを聞くのは当然でしょう」 と言いたくもなりますよね。 はっきり言いますが、僕たち歯医者も人間です! 嫌なものは嫌な時があります。 僕は患者さんにより良い歯科医療を受けてもらいたいという信念の下、日々診療しています。 これからお話しする3選の患者さんにはより良い医療を提供できないので、僕の信念には合わないので、僕も何のために歯医者をやっているのか分からなくなってしまいます。 逆に言うと僕は患者さんにこうなってほしくないという願いです。
それでは、歯医者さんに嫌われる患者さん3選を解説していきます。

【目次】 ●歯医者に嫌われる患者さん ・①処方された薬をしっかり飲まない人 ・②治療内容を聞かない人 ・③痛いところだけ治療を希望する人 ●まとめ



歯医者に嫌われる患者さん

歯医者に嫌われる患者さんには3パターンあります。 ①処方された薬をしっかり飲まない人治療内容を聞かない人痛いところだけ治療を希望する人 それぞれを解説します。

①処方された薬をしっかり飲まない人

歯医者に嫌われる患者さん1パターン目は「
処方された薬をしっかり飲まない人」です。 意外と結構いるんです。 僕たちが行う歯科医療は術後に痛みや腫れを伴うことがあります。 例えば「歯を抜いた後」、「根管治療の後」、「インプラント治療の後」です。 痛みが出るのは嫌だと思いますし、できるだけ痛み・腫れ・感染を抑えるために、僕達はお薬を出しています。
それを飲んでくれない患者さんは余計痛かったり、腫れたりして、不幸になってしまいます。 たまに歯を抜いた後に痛みの確認をすると 「すごく痛かったし、今も痛い」 という方がいます。 薬を飲んだか確認すると 「なんとかなると思って飲むのをやめました、薬は嫌いだし」 と言われたことがあります。 それは痛みが出るのは当然ですし、腫れやすいです。 お薬は毒薬ではありません。 必要があるから処方しています。 それを自己判断で飲まないというのはやめてください。 結果より辛い思いをするのは患者さん自身です。
歯医者さんで出されたお薬は用法・容量を守って飲むようにしてください

歯医者さんに嫌われてしまうとお互いに良いことはありませんので、処方された薬はしっかり飲みましょう。

歯医者に嫌われる患者さん1パターン目は「
処方された薬をしっかり飲まない人」です。

②治療内容を聞かない人

歯医者に嫌われる患者さん2パターン目は「
治療内容を聞かない人」です。 具体的には自費治療の説明を聞かない人です。 「先生、保険が効くなら保険にしてください」 という患者さんが多いです。 「保険治療は安いし、痛みも最低限取れるから自費で行う必要はない」というのは間違っています。 まず説明を聞いてください。 何かを選択する時・判断する時はそれぞれのメリット・デメリットをよく理解してから判断してください。
例えば銀歯とセラミック、比べると色が白いだけと思う人が多いですが、違います。 虫歯の再発率が違うんです。 お口の中は熱いものが入ってきたり、冷たいものが入ってきたりと温度変化が激しく、非常に過酷な環境です、 その中で金属は温度変化によって膨張と収縮を繰り返していきます。 それによって生まれた隙間からまた虫歯が再発することが非常に多いです。 僕も日々銀歯の下で虫歯になってしまった歯を治療することが多いです。 銀歯の下で虫歯になると ・また歯を削らないといけない ・神経を抜かないといけない ・抜歯しないといけない このようなことになってしまいます。 そうなると1本のインプラントは50万円以上します。 それと比べるとセラミック治療にかける出費というのは非常に少ないです。
もちろんそれでも高額だと思う人もいるでしょう。 ただ、必ず治療内容をよく聞いてその後に自分で判断して行動してください。 僕の家族・友人には必ず自費治療を受けてもらっています。
それはその方の将来のためです。

歯医者に嫌われる患者さん2パターン目は「治療内容を聞かない人」でした。

③痛いところだけ治療を希望する人

歯医者に嫌われる患者さん3パターン目は「
痛いところだけ治療を希望する人」です。 お口の中が痛くなってから歯医者さんに行く人は非常に多いです。 まず、本当はそこが一番問題なのですが、今回は痛みがあって歯医者さんにきた人がいるとします。 「先生、痛いのはここだけなので、ここだけで大丈夫です」 という方がいらっしゃいます。 もちろん痛みがあるところから治療を行っていきますが、「木を見て森を見ず」という言葉があります。 お口の中が一番痛い場所が一箇所だからといって、全体に虫歯・歯周病がないとは限りません
痛みがあるというのはもはや手遅れなことが多いんです。 お口の中ではまだ痛みが出ていないけれど、虫歯や歯周病になっているところは必ずあります。
歯医者さんに行ったら必ずお口の中全体を見てもらってください。


歯医者に嫌われる患者さん3パターン目は「痛いところだけ治療を希望する人」でした。

まとめ

歯医者さんに嫌われる患者さんは
処方された薬をしっかり飲まない人治療内容を聞かない人痛いところだけ治療を希望する人 この3パターンです。 今回はみなさんにより良い治療を受けてほしくてこのようなお話をしました。 僕達は患者さんのことを考えて治療にあたっています。 処方された薬は正しく飲み、治療内容はしっかり聞いて、お口の中全体をみてもらうようにしてくださいね。 今回の記事を今後歯医者さんに行く前に参考にしてください。


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理事長 浅賀 寛

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