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2023年11月10日

こんにちは。
浅賀歯科医院・院長の勝です。
今回は日本歯周病学会の認定医の資格を持つ僕が、国民の約80%が罹っていると言われる生活習慣病の1つである歯周病が治らない4つの原因についてお話しします。

歯周病はなぜ治らないのか知りたい人は必見の内容です。
特に4つ目は非常に重要です。
是非最後までご覧になってください。

このブログは皆様のお口の健康を守るために、普段なかなか知ることができない真実をお話しいたします。

歯周病を治すのは非常に難しいです。
生半可な覚悟でこの記事は見ない方が良いかもしれません。
では、歯周病はなぜ治らないのか、治らない原因4選について解説していきます。


【目次】
  • 歯周病はなぜ治らない?4つの原因を解説
    ・原因①適切な歯磨きをしていない
    ・原因②適切な歯磨き粉を使用していない
    ・原因③適切な歯ブラシを使用していない
    ・原因④定期的に歯医者さんへ行っていない
  • まとめ





歯周病はなぜ治らない?4つの原因を解説


まず結論です。
歯周病はなぜ治らないのか、その原因には以下の4つがあります。

・原因①適切な歯磨きをしていない
・原因②適切な歯磨き粉を使用していない
・原因③適切な歯ブラシを使用していない
・原因④定期的に歯医者さんへ行っていない

では、それぞれ詳しく解説していきます。

原因①適切な歯磨きをしていない


歯周病はなぜ治らないのか、その原因の1つ目は「適切な歯磨きをしていない」です。
私は毎日3回、毎回10分以上磨いていますという人もいるでしょう。

重要なことを言います。
「磨いている」と「磨けている」は全く別物です。
つまりどんなに時間をかけて磨いていても、適切な歯の磨き方ができていなければ歯周病は治りません。

歯周病の方にお勧めの歯の磨き方は「バス法」です。(図1)

periodontitis-not-cured.png
図1

歯ブラシの毛先を歯と歯茎の境目に45度の角度で当てて、歯周ポケットの中に毛先を入れて細かく優しく磨く方法です。
歯周ポケットの中を掃除できることと歯肉のマッサージ効果があります。
このバス法で1つ1つの歯を小刻みに丁寧に磨き上げてください。

歯周病の人はこの磨き方で丁寧に磨くことで、ようやく歯を磨けていると言えるようになります。
今日から鏡を見ながら是非実践してみてください。

原因②適切な歯磨き粉を使用していない


歯周病はなぜ治らないのか、その原因の2つ目は「適切な歯磨き粉を使用していない」です。
歯磨き粉にはさまざまな種類があります。
歯周病の人が虫歯の人用の歯磨き粉を使用しても全然効果がありません。

歯周病の人は歯肉の炎症を防いでくれたり、出血を防いでくれたり、口腔内に浮遊している歯周病原菌を殺菌してくれるような歯磨き粉がお勧めです。
僕はLIONから出ている「SP-Tジェル」をお勧めしています。(写真1)

periodontitis-not-cured2.png
写真1


詳しくはYouTubeに動画あげていますので、そちらも是非ご覧ください。





原因③適切な歯ブラシを使用していない


歯周病はなぜ治らないのか、その原因の3つ目は「適切な歯ブラシを使用していない」です。
歯ブラシも無限に種類がありますが、歯周病の人は先ほど話をしたようにバス法という歯と歯茎の境目をマッサージするように磨きます。
歯ブラシが適切でなく、硬かったりすると歯茎を傷つけてしまいます。

歯ブラシは柔らかめのものをお勧めします。
僕はピセラの「P-20M」を猛烈に勧めています。(写真2)
10年以上も僕はこれを使っています。

periodontitis-not-cured3.png
写真2

こちらも詳しくはYouTubeに動画をあげていますので、そちらも是非ご覧ください。






原因④定期的に歯医者さんへ行っていない


最後は超重要です!
歯周病はなぜ治らないのか、その原因の4つ目は「定期的に歯医者さんへ行っていない」です。
いや、行ってるに決まってると思いましたか?

実は違います。
皆さん割と重症化してから来てしまっています。
歯周病は痛みなくどんどん進行していきます。

みんな、あれ?歯が動く?最近歯磨きのときに出血があるな?と思ってもまあ痛くないし、頑張って歯を磨けばまた治るかな?と思ってしまっています。
違います!
以前YouTubeで解説ましたが、絶対に歯石は自分では取れません。






なので皆さん自分に問題がないと思っていても、痛みがなくても、また出血がなくても今すぐ歯医者さんへ行ってください!
そして3ヶ月に1度のメンテナンスを受けるようにしてください。

歯周病は重症化してから治すのは非常に難しいです。
お金も時間もかかります。

また、治療が一度完了しても、生活習慣病である歯周病は治癒という状態には至りません。
同じ生活習慣病である肥満と同じです。
頑張って痩せても気を抜くとまたリバウンドしますよね。

歯周病も全く同じです。
治療が終わっても油断せずに歯医者さんへメンテナンスのために通い続けてください。
非常に大切なことです。


まとめ


いかがでしたか?
歯周病はなぜ治らないのか、その原因は

・①適切な歯磨きをしていない
・②適切な歯磨き粉を使用していない
・③適切な歯ブラシを使用していない
・④定期的に歯医者さんへ行っていない

この4つでした。
皆さんしっかり理解できたかと思います。

浅賀歯科医院は各分野の専門医が在籍する国内最大規模の歯科医院です。
僕も歯周病学会の認定医を取得しています。

歯周病やインプラントでお困りの方はYouTubeのコメントやインスタグラムのダイレクトメールもお待ちしております。
僕が直接、必ず返信します!
いつでもご相談ください。


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2023年11月 6日

こんにちは。
浅賀歯科医院院長の勝です。
今回は歯の神経の治療、根管治療の上手い歯医者の選び方4選についてお話ししたいと思います。


歯の神経の治療でどんな歯科医院に行ったら良いか分からない人、多いですよね。
歯の神経の治療こそ、歯科医院選びが非常に重要です。
それを解決できるように、今回はこの記事を作成しました。


まず歯の神経の治療である、根管治療とは一体何なのかをお話ししたいと思います。
その後、根管治療の上手い歯医者の選び方について、詳しく解説していきます。


【目次】
  • 根管治療とは
    ・①抜髄
    ・②感染根管治療
  • 根管治療の上手い歯医者の見分け方
    ・①ラバーダム防湿
    ・②マイクロスコープ
    ・③歯科用CT
    ・④外科手術の可否
  • まとめ





根管治療とは


まず、歯の神経の治療を「根管治療」と言います。
根管治療には以下の2つの治療があります。

抜髄
感染根管治療

それぞれを詳しく解説していきます。

①抜髄


根管治療は虫歯が神経まで到達している時、抜髄という治療を行います。(図1)

root-canal-treatment2.pngのサムネール画像のサムネール画像
図1

これは根管内を歯科医師が最初に触る治療となります。
この治療の成功率は約90%程度(世界平均)と言われています。
100%ではないのかと思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、根管は形態がとても複雑で、更に人によって異なるため、非常に治療が難しく、歯科医師の技量によっても成功率は異なってきます。
また、細菌を除菌するために消毒の薬を入れますが、歯の神経は根管内を無数の網目状に走っていて、その隅々に至るまで除菌を完全に果たさなければなりません。

虫歯が神経にまで到達しているときに行う抜髄はとても難しい治療です。

②感染根管治療


次に、先程の抜髄という根管治療がうまくいかなかった場合、歯の根っこの先に根尖病変という病気ができます。(図2)

root-canal-treatment1.pngのサムネール画像のサムネール画像のサムネール画像
図2

これが進行すると歯茎にニキビのような物ができたり、潰れたりを繰り返すことがあります。
重度になると、歯茎がパンパンに腫れてしまうこともあります。
一度根管治療が行われている歯に再び根管治療を行うことを「感染根管治療」と言います。

これは一度歯科医師が根管内を治療した後に行うため、治療の難易度は更に上がります。
一度抜髄をして神経を抜いているため、根管内は細菌で溢れています。
そのため根の先に病気ができている状態です。

つまり、最初の状態よりも更に悪化しています
その状態の細菌の除去を行う感染根管治療の成功率は約60%程度(世界平均)と言われています。
今回説明した抜髄も感染根管治療も重要なことは根管内の感染・細菌をゼロに限りなく近づけることです。

この大前提を理解した上で、どういった歯医者さんを選べば成功率が上がるのかをこれから4選話していきたいと思います。

根管治療の上手い歯医者の選び方


根管治療の上手い歯医者の選び方には4つのポイントがあります。

ラバーダム防湿
マイクロスコープ
歯科用CT
外科手術の可否

それぞれを詳しく解説していきます。

①ラバーダム防湿


根管治療の上手い歯医者の選び方の1つ目は「ラバーダム防湿をしているかしていないか」です。
先ほど話したように、根管治療は根管内の細菌を限りなくゼロに近づけることが重要です。

ラバーダム防湿をしていないと唾液が根管内に侵入してしまいます。
唾液の中には多くの細菌がいます。
つまり細菌も根管内にどんどん侵入していることになります。

結果として根管治療は必ず失敗します。
皆さんはラバーダム防湿無しでも一度は痛みが取れるので、治ったと勘違いしてしまうのです。
しかし、唾液と一緒に根管内に侵入した細菌は徐々に繁殖していきます。

数年後に再発し、失敗となるのです。
ラバーダム防湿をしないで根管治療を行うのは歯科医師が病気を作っているようなものです。

ラバーダム防湿をしていない歯医者はヤブ医者の可能性が考えられるため、根管治療は受けないことをお勧めします。

②マイクロスコープ


根管治療の上手い歯医者の選び方の2つ目は「マイクロスコープがあるかないか」です。
一昔前の根管治療は手探りで行うものと歯科学生の教科書にも書いてありました。
しかし、現在はマイクロスコープの普及により、実際に目で見て根管内の感染の状態が分かるようになりました。

また、複雑な根管の形態も目で見ることができるようになりました。
今まで手探りでは分からなかった小さな根管が観察できるようになりました。
これにより根管治療の成功率は格段に上昇しました。

現在の根管治療において、マイクロスコープは必須と言えるでしょう。
マイクロスコープがない歯医者はヤブ医者の可能性があるため、注意が必要です。

③歯科用CT


根管治療の上手い歯医者の選び方の3つ目は「歯科用CTがあるかないか」です。
根管内はとても複雑な形態をしていて、それを全て把握するには三次元的に根管内の状態を記録できる歯科用CTが必須です。

レントゲン写真では二次元の状態しか分からないため、根管が大体どんな形をしているのか程度しかわかりません。
歯科用CTは根管内を知るために重要と言えるでしょう。

そのため、歯科用CTがない歯医者はヤブ医者の可能性があるため、事前にHPなどでチェックしておきましょう。

④外科手術の可否


根管治療の上手い歯医者の選び方の4つ目は「外科手術ができるかできないか」です。
最初に述べたように感染根管治療の成功率は約60%程度です。
ここで治療がうまくいかない場合は歯を抜かなければいけません。

しかし、抜歯の前にできる手段が1つだけあります。
これは「歯根端切除術」です。
これは歯の根の先にある、病変と歯根を一気に外科的にとってしまう画期的な方法です。

こうすることで感染根管治療の成功率、つまり手術の成功率は約60%から約94%まで跳ね上がります。
この手術は歯科用CTでよく検査をしてからマイクロスコープ下で行う手術となります。
マイクロスコープを使用していない手術は成功率がグンと下がります。

歯の保存を第一に考えるのであれば、歯根端切除ができる歯医者さんにいきましょう。

まとめ


根管治療には抜髄と感染根管治療があるというお話をしました。
根管治療は根管内の感染・細菌を限りなくゼロに近づける治療です。
根管治療の上手い歯医者の選び方は4つあります。

ラバーダム防湿をしている歯医者

これがないと肝心の細菌の侵入は防げません。

マイクロスコープがある歯医者

根管治療を手探りで行う時代は終わりました。

歯科用CTがある歯医者

これがないと根管内の状態を正確に把握することはできません。

外科手術ができる歯医者

根管治療が上手くいかなくて悩んでいる方、これは抜歯前の成功率が高い最後の手段です。
抜歯の前に是非一度ご相談ください。

いかがでしたでしょうか?
今回は相談が非常に多かった根管治療についての解説を行いました。
根管治療は患者さんが何をされているか理解し難いため、質問が多かったのかと思います。

何か質問があればコメントをお待ちしております。
今後も皆様にとって歯科に関する有益な情報を配信していきます。



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理事長 浅賀 寛

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